独立準備をなめちゃいけない!! 失敗から学ぶ独立前の事務的『やることリスト』
私は2017年12月31日に会社を退職し、2018年1月1日に独立しました!
……と言いたいところですが、独立したというよりは、気持ちだけフリーランスになっていただけにすぎませんでした。
フリーになる前に、終わらせておくべき準備が意外とあったと反省しているので、これからフリーになりたいと思っている人に向けて、必要だったこと・ものを、チェックリスト化してみました。
- フリーランスになるまでに必要な事を具体的に知りたい人
- 独立するまでにあると便利な物やことを知りたい人
フリーランス準備チェックリスト
フリーランスになって3ヶ月すぎたけど慣れてきた?
まだ全然慣れないよ。
準備せずにフリーランスになっちゃったから仕事と並行しながら準備してる……
自業自得だね
私は準備期間0日でフリーランスになりました。
なること自体は簡単だったんですが、「退職する前にやっておけば良かった!!!!」という事ばかりだったので、フリーランスになりたい方の参考になればとチェックリストを作りました。
私が実際に行ったものたちです。
どの段階までできているか確認用にもぜひお使いください。
「今だったらこうするのに!」もふまえて書いているので、準備に戸惑っている方もぜひ読んでみてください。
- これからフリーランスとして活動しようとしている人
- 退職前にやっておくべき準備が知りたい人
退職前のやる事リスト
勢いだけで今の職場を辞めるより、最低限の準備ができているか確認を終えてから退職する方が、いろんなことがスムーズに進みます。
スムーズに事を進ませるために、退職前に済ませておいた方が良いものたちをまとめました。
退職前のやることリスト
- 心の余裕と直結する生活費の確保
- 営業道具になる名刺を作っておく
- 視覚的に自分の力量を伝えるポートフォリオを作っておく
- 自分に合ったSNSを見つける
- すぐに仕事を依頼してくれる取引先を3つ作る
- 業務に必要な物を揃えておく
- サービスの料金を作っておく
- 見積書・請求書・契約書などの必要書類の雛形用意
- 退職届の提出
心の余裕と直結する生活費の確保
トップバッターが生活費の確保……?
これ、冗談抜きに死活問題です。
何より1番に伝えたかったのでトップバッターにしました
そんなに?
そ・ん・な・に・です!!
開業してからの3ヶ月は、きちんと給料が振り込まれる会社員の素晴らしさを再確認する日々でした。
定期的に入ってくるお金って本当にすごいのよ!!
フリーランスになって初めての仕事は開業して10日後の1月10日。
なかなか良い滑り出し。
最初は気にも止めていなかったんですが、企業からの報酬のお支払いは先払いであることがほとんどありません。
フリーランスの口座に初めてお金が入金されたのは、独立してから3ヶ月後でした。
それまで収入はありませんでした。
受注→納品→請求→入金が仕事の一連
取引先にもよりますが、企業の締め日が月末で振込が翌月末だったとします。
1月に受注を受け2月半ばに納品した場合、請求書は2月末までに出すことになります。
その後、企業からの支払いは3月末になります。
仕事を開始した月にお金が入ってくる訳ではないという事です!!
給料を毎月貰っていた身として、働いた分がその月に入ってくる感覚はなかなか拭えませんでした。
最初の3ヶ月は貯金を切り崩す毎日……。貯金の残高が自分のライフポイントに思えましたね。
「この貯金が底をついたらゲームオーバーだ」
なんて思いでATMからお金を引きだしていました。
さらに退職して数ヶ月経つとやってくるのが『税金の納付書』。
この納付書は思った以上に心にダメージを与えます。
心の健康のためにも3〜6ヶ月分の生活費は確保しておいたほうが賢明です。
最近では複業やフリーランスの人口が増えてきてるからなのか、即日払いサービス『FREENANCE(フリーナンス)』というものが2018年10月にリリースされました。
いつ振り込まれるか不安な方や、2ヶ月も支払いが先だと困る……なんて人におすすめです。
なによりFREENANCEは保険が良い。
請求書の入金先をフリーナンス口座に指定するだけで『あんしん補償』(最大5,000万円まで)が適用されます。
1人で働くフリーランスだからこそ、何か起きた時の保険は大事にしたいところです。
FREENANCEについてもっと詳しく知りたい人はこちらの記事をご覧ください。
営業道具になる名刺を作っておく
私が名刺を持ち始めたのは独立してから3ヶ月後。
連絡先を伝えるタイミングは何度もあり、その度に名刺があれば……と後悔しました。
さらに会社勤めと並行して営業活動をしておけば、フリーランスになる切り替えがもっとスムーズだったんじゃないかと思います。
企業によっては複業を禁止している会社もあります。
あくまで会社に属している間は会社の人間です。
会社繋がりでの営業活動はトラブルの元になるので、あくまで会社以外の場での営業活動にとどめましょう。
私の場合、印刷加工で活版印刷を用いて紙をものすごく厚いものにしました。
実際に私の名刺を見てその場で名刺デザインの仕事依頼に繋がったこともあります。
視覚的に自分の力量を伝えるポートフォリオを作っておく
名刺と同じくらい大切なのがポートフォリオ。
名刺以上に営業に役立ちます。
ポートフォリオは名刺よりも情報量が多く、視覚的に自分の力量を伝える事ができるので仕事に結びつきやすくなります。
そして、ポートフォリオを作るのは、思った以上に時間かかります……。
仕事の話がきてからポートフォリオを制作してでは、せっかくのチャンスを逃がしてしまいます。
是非ポートフォリオは前もって準備しておく事をオススメします。
自分に合ったSNSを見つける
SNSはフリーランスとして仕事をしていく上で強い味方になります。
私がSNSを始めてよかったと思う理由をあげておきます。
SNSを始めてよかった事
- 自分のやっている事を知ってもらえるチャンスが増えた
- 発信が企業の目にとまり仕事に繋がった
- 同じ目標を持った仲間に出会えた
- 住んでいる場所関係なく仲間ができた
- 気軽に情報交換ができた
- 応援してくれる人が現れた
私はTwitter・Instagram・YouTubeを使っていますが、そういったSNS以外にも『ブログ』は特におすすめ。
他のSNSとの相性も良く自分のプラットホームを持つことができ、育てて行くことで自分の活動の手助けの場となってくれます。
さらに営業道具としてだけでなく、広告収入も得ることができるので、収入の柱としても優秀です。
すぐに仕事を依頼してくれる取引先を3つ作る
最初から取引先が3つもある人なんているの?
意識した行動をしないと難しいよね
私は独立前に勤めていた会社が2社とも取引先になりました。
以前勤めていた場所が取引先になる事はよくある話です。
会社を辞めても続く関係を作ることは、勤めている時から心がける必要があります。
もちろん会社員時代の関係も大切ですが、自分で新しい関係を作っていく力も大切です。
新しい関係の作り方
- 自分で直接営業をかける
- イベントに参加して人脈を広げる
- フリーランス案件紹介サービスを使ってみる
案件紹介サービス
どれも登録無料なので
案件のリサーチも含め登録をおすすめします
- Anycrew
デザイナー|営業|エンジニア|ライター|マーケティング|バックオフィス|企画・事業開発 - クラウディア
ライター|イラストレーター|漫画家|デザイナー|WEB|動画クリエイター|アニメーター|フォトグラファー|マーケター|音楽クリエイター|ナレーター - CrowdWorks
デザイナー|エンジニア|イラストレーター|バックオフィス|アプリ開発|ライター|翻訳|データ入力 - クラウドワークス テック
デザイナー|エンジニア - レバテッククリエイター
デザイナー|WEB|ゲームクリエイター|クリエイター全般
業務に必要な物を揃えておく
独立して業務に必要なものは、デザイナーでいえばパソコン・タブレット・Adobeのソフト・フォント(モリサワパスポート)・プリンターなどのことです。
他にも細かいものであれば、紙見本やDICなどいろいろあります。
開業届を出す前(開業日に設定する日付より前)に購入している物は開業費にまわす事ができます。
いつまで遡れるかの規定は無いようですが、開業日の1年前までくらいが無難なようです。
私はそのことを知らず、開業費に計上できていないものがあります。
これは本当に失敗しました……。
クリエイターにとって必需品・Adobeのアプリケーション。
安く抑えたい方はヒューマンアカデミー(旧:たのまな)での購入がおすすめです。
こちらの記事で、正規の値段より54%近くで安く手に入る方法(正攻法です)を紹介していますので合わせてご覧ください。
サービスの料金を作っておく
自分のサービス料を決めておかないと、いざお金の話になった時に答えることができません。
答えることができないと交渉もできませんし、見積書も作れません。
今後自分のものさしになっていくものなので、どうしてこの値段にするのか説明ができるように作りましょう。
こちらのツイートは、デザイナーにとってかなり参考になります。
是非一度目を通しておくことをオススメします。
見積書・請求書・契約書などの必要書類の雛形用意
フリーランスとして仕事を始めると、必要となるのが見積書・請求書・契約書といった書類です。
見積書や請求書は、クラウド請求書サービスが事務作業の時短になります。
マネーフォワードは確定申告に役立つ会計ソフトですが、必要書類も簡単に作れます。
取引先の情報もしっかり管理できるのでオススメ!!
私は会計ソフトの導入は確定申告直前でした。
開業と同時……せめて確定申告の半年前までに取り入れていたら、帳簿付も毎月できて確定申告直前にドタバタすることもなかったな……と感じています。
マネーフォワードを使えば帳簿以外にも、見積書や請求書も簡単に作れることを知っていたなら絶対開業と同時に導入してましたね。
何よりマネーフォワードでは請求書を作った時点で帳簿付してくれるので、後々「これいつだっけ?」といった手間も省けます。
契約書に関しては、早めの用意を本当にオススメします。
契約書を交わさないお仕事は、トラブルの元です。
退職届の提出
退職時はとにかく円満退社!これに限ります。
取引先が勤めていた会社だけの状態で独立した私にとって、最初の仕事をくれた前の職場には本当に感謝です。
やっぱり円満退社ができると独立後に取引先になりやすいのでね!!
作りだすことが得意で作るものが素晴らしくても営業が苦手……という人はたくさんみてきました。
営業が苦手な人こそ円満退社を心がけてみてください。
と言っても、職場の人間関係から独立を考える人もいるでしょう。
そういった人は無理する必要はありません。
最近では退職代行サービスもあります。
円満退社が難しい場合はこういったサービスを使うのも、自分を守るためにはアリですよね。
退職時の手続き
会社から受け取るもの
- 離職票
- 源泉徴収票(確定申告で必要になります。なくさないように)
- 年金手帳
- 雇用保険被保険者証
会社への返却物
- 健康保険被保険者証
- 会社のもの(鍵・社員証など)
退職後にやる事リスト
退職後もやることはたくさん。
事務作業ばかりなので、ロボットのようにさっさと終わらせてしまうと後々楽チンです。
退職後のやる事リスト
- 国民健康保険・国民年金への加入
- 開業届と青色申告承認申請書の提出
- フリーランス用のクレジットカードと口座を作る
- 独立の挨拶回り
国民健康保険・国民年金への加入
多くの会社では健康保険・厚生年金保険に加入しています。
退職すると、この健康保険・厚生年金保険から外れるので、自分で手続きが必要になります。退職後すぐに、国民健康と国民年金に手続きしに行きましょう。
私は仕事を辞めた途端に歯が痛くなりました。
会社員時代、1度も保険証を使わなかったくらい健康体だったのに………。
国民年金は被保険者になった日から2週間以内に市区町村役所での手続きが必要です。
開業届と青色申告承認申請書の提出
これからフリーランスとして独立する!
そうなったら、『開業届け』と『青色申告承認申請書』をだします!
マネーフォワード クラウド開業届を使えば、質問に答えるだけで必要な書類が全て無料で準備できるのでおすすめ!!
私は5分もかからず終わりました。
フリーランス用のクレジットカードと口座を作る
クレジットカードと口座は、しっかり仕事用を作っておくと便利です。
クレジットカードはプライベートも仕事もごっちゃにしてしまうと、会計ソフトを使っても仕訳が地味に面倒。
プライベートで使ったお金は全て『事業主貸』として帳簿付します。
カードが分かれていれば、このカードは全てプライベートのことだから!!と仕分けの選別に苦労しなくなります。
そして銀行口座ですが、請求書を発行する度に記載する情報です。
そのため個人の口座を使うよりも、仕事としてしっかり1つ口座をもっておくのは大切です。
屋号付きの口座を開設したい場合、開業届が受理されてから控えのコピーを使いますので、開設するまでには審査などで2週間ほどかかります。
早めの開設がオススメ。
独立の挨拶回り
挨拶回りは営業のチャンスです!
ドタバタしていたせいで挨拶周りが独立してから3ヶ月もたってしまいましたが、ありがたいことに今まで社員としてお世話になっていた会社が取引先になりました。
他にもプライベートのSNSアカウントにフリーになったことを投稿したら、友人の会社でデザイナーを探していたこともあり、すぐに仕事につながることもありました。
「私はフリーランスで○○の仕事をしています」と周りに伝えることは、すぐにではなくても、思い出してもらえるタイミングがあるので、挨拶はしておきましょう。
今自分がフリーランスではなく会社員だったら
何の準備もせずに思い切りだけでフリーランスになりましたが、もしも今自分が独立前の会社員だったら、私は副業から始めて地盤を作ってから独立します。
普段は会社員として働きながら、友人や案件紹介サービスなどを通して会社とは関係ない所で仕事をして、独立した時のイメージを少しずつつけていきます。
思い切りがいいことはフットワークが軽くいい面もありますが、その反面問題にも直面しやすくなります。
ある程度の準備や計画はしっかり立てましょう。
さいごに
開業と同時進行での準備でしたが、1ヶ月で準備は何とか落ち着きました。
やはりドタバタで開業してしまうのはよくありませんね……。業務と一緒に準備はやっぱり大変。
これから開業される方は、是非余裕を持った準備をオススメします。
チェックリストが少しでもお役にたてば幸いです。
独立のタイミングに悩んでいる人はこちらの駆け出しクリエイターのための お金と確定申告Q&Aという本がオススメです。
そして、フリーランスになりたいと思っている人は、フリーランスのメリット・デメリット両方をみておくことは大切です。
ということで、こちらの記事もぜひ読んでみてください。
知ることで選択肢は増えていきます。
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