フリーランスのメリット・ デメリット。リアルを知って選択の幅を広げる
フリーランスになって感じたメリット・デメリットを体験談付きで紹介していきます。
元々暮らしを優先できるのであれば、会社員でもフリーランスでもどちらでもよかったタイプなので比較的フラットな目線でお届けできるかと思います。
フリーランスの良い面・悪い面を知って、選択の幅を広げてみてください。
- フリーランスになるメリットを知りたい人
- フリーランスになるデメリットを知りたい人
- 実体験をのぞいてみたい人
フリーランスとは
フリーランスの語源は、中世のヨーロッパ。
中世ヨーロッパでは傭兵を雇い戦争をしていました。
まだ、どことも契約をしていない兵の事を『freelancer(free=自由、lancer=槍騎兵)』と呼んでいた事がフリーランスの語源。
まさかフリーランスの語源が傭兵からとは驚きです。
そんな会社に所属をせずに仕事ごとに自由に契約する人たちは、エンジニア・デザイナー・ライターなど多岐に渡り、時間・場所にとらわれない多様で柔軟な働き方をしているというイメージを持っている人も多いかと思います。
確かに『時間・場所にとらわれない』なんて聞いたら、面白そうに聞こえるかもしれません。
ですが、隣の芝生は青く見えるものです。
会社員にもフリーランス……どちらにも良い面・悪い面があります。
自分の基準や軸がしっかりないと、どんな働き方をしても必ず不満が出てきます。
誰しも、仕事のために生きている訳ではないと思います。
自分の大切にしたいものを大切にできる働き方を見つけてみてください。
そんな見つける判断材料にこの記事がなれば幸いです。
フリーランスのメリット
時間・場所にとらわれない……なんて素敵な働き方なんだ!!
と思えるエピソードをリアルな体験談付きでご紹介します。
フリーランスのメリット
- 自分の暮らしに合ったスケジュールを組める
- 調子が上がらない時は無理に仕事をしなくて良い
- 昼寝ができる
- 生理からくる不調期間は自分で仕事を調整できる
- 長期休暇もお手の物!!
- 気軽に実家に帰れるようになった
- いろんな県の仕事ができるようになった
- やろうと思えば旅をしながら仕事ができる
- ジャンルに囚われず仕事ができる
- 相性の悪いクライアントさんとお付き合いする必要がない
- お金を稼ぐ上限がなくなる
- 洋服の量が減った
時間的メリット
まずは時間的側面から感じたメリットをまとめました。
自分の暮らしに合ったスケジュールを組める
私にとっても最大のメリットです。
スケジュールは自分で組むのでクライアントさんとも交渉ができます。そのためほとんどの仕事が自分で決めたペースでできます。
もちろんスピード度重視の仕事もあります。
最初の頃はいただいた仕事は全て受けていましたが、今は自分のペースを保てるものを優先しています。
自分のペースで仕事ができるように仕事を選べるようになったのも大きいです。
フリーランスになった理由は同棲をしている彼。
彼と一緒に起きて、一緒にご飯を食べて、一緒におやすみができるように予定を組んでます。
ちなみに私の仕事時間は、16時〜24時をデフォルトにしています。
休みの日は、土曜日・日曜日・月曜日・火曜日。
実は週休4日です。
ディレクターやデザイナー以外の仕事……副業としてのブログやYouTubeが収入の柱になってくれたからこそ休みを増やすことができました。
調子が上がらない時は無理に仕事をしなくて良い
あー……今、調子上がらない時間に突入した……
なんて事ありませんか?
会社員の頃は「泣き言無用!!!」と言わんばかりに無理矢理にでも手を動かしていました。
ですが自分のマンパワーを出せる時間帯って人それぞれだと思います。
バラツキだってあります。
そんな時に、フリーランスになってからは「今ダメな時間帯だ!!」と思った瞬間に別のことをするようにしています。
昼寝ができる
私の稼働時間が16時〜24時になったのは、会社員時代お昼ご飯を食べた後によく眠くなっていた事が理由の1つです。
当時の口癖は
社長〜!!シエスタ取り入れましょ〜!!
でした。
こんな軽口を叩いても許してくれていた会社のみんなには感謝しかありません。
しかし会社なので本当に寝るわけにもいかず、辛いガムで眠気をどうにか吹き飛ばしていました。
当時クロレッツのシャープミントにどれだけお世話になったか……。
眠たくなったら寝ればいい。
これができちゃうのもフリーランスの魅力です。
生理からくる不調期間は自分で仕事を調整できる
1ヶ月に1度来る生理は思った以上に辛いもの。
生理痛の重さは人それぞれですが、私の場合は生理になる2日前が一番辛いです。
幸い私は生理不順ではないのでいつ来るかわかります。
そのおかげで生理が始まる2日前の前後は予め仕事を入れていません。
長期休暇もお手の物!!
働く時間を選べるということは、『月の前半頑張って月の後半をガッツリ休む』という働き方もできてしまいます。
さらにクライアントありきの仕事意外(自分のコンテンツ)が育ってくれば、働く時間を少なくすることもできます。
長期休暇と言いつつ空き時間は結局仕事をしてしまうんですが、パソコン1つあれば仕事ができる職種なので、どこにいても仕事ができるのはよかったと思っています。
これはフリーランスというか職種の問題ですね。
場所的メリット
場所から感じたメリットをまとめました。
2019年に発生したコロナウイルスの影響で会社員も在宅ワークが増えましたよね。
家でも仕事ができる職種であれば、会社によってはリモートワークを推奨している会社もあります。
「家で仕事がしたい」という場所的メリットに惹かれてフリーランスを目指している人は、もしかしたらリモートワークができる正社員という選択肢もあるかもしれません。
気軽に実家に帰れるようになった
パソコンとWi-fiがあればどこでも仕事ができる職種のため、実家にも気軽に帰れるようになりました。
今までは年に2回、お盆と年末年始に帰省していました。
それが、今では2ヶ月に1回は必ず帰省しています。
おじいちゃんが亡くなった時、私は近くにいれなかったことを後悔した人間です。
『死』は生きていたら必ず迎えるもの。
イレギュラーがなければ、年功序列で訪れるものです。
だからこそ、会える時にたくさん会っておきたい。
「仕事が忙しい」って理由で家族との時間が減るのは嫌だ。
あの後悔はもうしたくないからこそ、元気な顔を定期的に届けれるようになった今の環境は大好きです。
いろんな県の仕事ができるようになった
会社にいた頃はある程度決まった取引先だったので、その会社の仕事の以外に触れることがありませんでした。
今では場所の制限がないこともあり、大阪・京都・福岡・香川・愛媛・石川……といろんな場所での仕事ができるようになりました。
やろうと思えば旅をしながら仕事ができる
やろうと思えば、旅をしながらでも仕事ができます。
私は「旅をしながら」に憧れて、2018年に旅をしながら働いてみましたが……私は向いていませんでした。
試してみたからこそ私は拠点を構えたい派なのだとわかりました。
私の場合は旅をするなら思いっきり遊びたい派なので、半年働いて半年遊ぶ!!の生活のが向いてそうです。
その他のメリット
時間・場所には当てはまらないその他のメリットをまとめました。
ジャンルに囚われず仕事ができる
会社員時代、私の仕事はデザイナーとアートディレクターでした。
ですので、フリーランスになりたての頃は
デザインで生計立てるぞ〜
と思っていました。
ですが、1年たってみるとデザイナーとしての仕事だけでなく、イラストレーター・ライター・ブロガー・講師・アドバイザー……いろんなものが仕事に変わっていました。
そして現在はYouTuber、お店の店主という仕事も増えました。
自分のやる気とスキルとタイミング次第でいろんな事に挑戦できるのは、フリーランスが楽しいと思える事の1つです。
相性が悪いクライアントさんとお付き合いする必要がない
誰しも相性はあるかと思います。
最初は「稼ぐために!!」と仕事の相性が悪いクライアントさんとも仕事をしていました。
フリーランスという働き方に慣れて心に余裕ができ始めたタイミングで、相性の悪いクライアントさんとの仕事はお断りするようにしました。
おかげで今一緒にお仕事をしている人たちは、もれなくみんな相性が良い。
公私共に仲良くしてくださっているクライアントさんもいるので、一緒に飲みにいくのも楽しいし。
……と、ちょっと自分は贅沢をしているんじゃないか?と思うこともありますが、環境づくりを1年間頑張ってきたからだと自分を褒めつつ、今いる周りの人を大切にしたいです。
何より不思議なもので、相性の良いクライアントさんとだけの仕事にしてから、売り上げが上がってるんですよね。
これが会社員ですと、そうもいきませんよね。
会社と会社同士のお付き合い。
一社員がどうこうできる問題ではありません。
お金を稼ぐ上限がなくなる
会社員の時はどんなに売り上げに貢献しようが、どんなに頑張ろうがお給料は変わりませんでした。
もちろん昇給はありましたが、頑張った月の給料がずば抜けて上がるなんてことは、歩合制でない限りありませんよね。
ですが、自分の頑張り次第で毎月の売り上げは変わってきます。
1回の仕事で会社員時代の1ヵ月分の給料よりもらえる事もざらにあります。
頑張った分がそのままお金という数字で反映される仕事は達成感をくれます。
この上限解放は魅力的。
もちろん頑張れなかった月もそのまま数字でしっかり見えます。
頑張りがそのまま売り上げと直結するので、自分のことを安定的に鼓舞できる人に向いている働き方です。
洋服の量が減った
会社員の頃、クローゼットの中にある洋服の量が尋常じゃありませんでした。
デザイナーという職業も相まって「オシャレでいなきゃ!!」と洋服に気を使う日々。
フリーランスになって家での仕事が基本なので、外に出る日以外はオフスタイル。
ですので、断捨離をしました。
おかげで洋服の量はかなり減りましたね。
その分いい服を長く使うスタイルに変えることができました。
フリーランスのデメリット
時間・場所にとらわれない……なんて素敵な働き方なんだ!!
と思っている方に、デメリット部分もリアルにお話させていただきます。
これはあくまでも一例です。
やる人が変わればもちろん結果も変わります。
反面教師としてみていただければと思います。
フリーランスのデメリット
- 交渉できないと時間に追われる生活に
- 『YESマン』になりすぎると一人ブラック企業に
- 生活リズムがおかしくなりがち
- 仕事中に人と話すことがなくなったので笑顔が減った
- 旅をしながら仕事をすると色校チェックができない
- 機密情報の関係からもカフェでおしゃれに仕事なんてしていない
- 収入の波がある
- 経理や経営も自分でやる大変さ
- お金がなければ自分で解決しなければいけない法律関係
- 自分の身は自分で守らなければいけない
- フリーターと間違われる
- 引っ越しに少し手こずりました(社会的信用度なし)
時間的デメリット
時間面から感じたデメリットをまとめました。
交渉できないと時間に追われる生活に
月曜日の朝一にデータください!!
(ん?今金曜日の23時だよね!?……それって土日稼働しろって事だよね!?)はーい!!任せてください!!
なんてやり取りがしょっちゅうでした。
こんな時に自分から「土日はお休みなので、火曜日でもいいでしょうか?」と、交渉ができない人だと時間に追われる人になります。
これは会社員でも一緒なんですが、フリーランスは出来高なので詰め込んで仕事をしがちです。
『YESマン』になりすぎると一人ブラック企業に
フリーランスになりたての頃、とにかく『YESマン』でした。
デザイン事務所なんて数多とある。
フリーランスとしてやっていくには会社規模より「いいね!!」って思ってもらえるようにならなきゃな〜。
臨機応変に対応できてスピードがあるとこ見せてこう!!
……と、便利屋状態に。
二つ返事で「できます!!」「やります!!」のオンパレード。
その結果、時間に縛られないはずが勝手に1人ブラック企業を始めてしまう始末。
便利屋にならないように、要注意です!! 体調崩します。
生活リズムがおかしくなりがち
人によって自分が活性化できる時間ってあると思うんですが、私の場合それが深夜1時からでした。
作業は捗りますが友人との生活リズムが確実にずれていきます。
午前中に予定が入った日の朝は必死です。
フリーランスの時間管理は意識しないとおかしくなります。
深夜に元気なフリーランスの人をよくTwitterでみかけます。
私の場合、生活リズムがおかしいのは一緒に住んでいる彼と時間を合わせているのもありますが……。
場所的デメリット
場所から感じたデメリットをまとめました。
仕事中に人と話すことがなくなったので笑顔が減った
会社員のころ、両隣の先輩後輩と和気藹々と仕事をしていました。
お互いのわからない所を聞き合ったり、デザインの意見をもらったり、お昼ご飯は外へ食べに行ったり……そりゃ楽しい毎日でした。
1人で仕事をして気づいたのは、一緒に仕事をする仲間がいるのは思った以上に表情筋を使っていたという事。
人との接触が少なくなったことで笑顔の量が減った気がします。
1人で仕事をしながら笑ってたら気持ち悪いんで当たり前って言えば当たり前なんですけどね。
旅をしながら仕事をすると色校チェックができない
完全にこれは職種の問題です。
紙ものを中心としたデザイナーなので、色校はとても大切。
そんな大切な色校が旅をしながらだとできません。
色校を届けてもらう日にいる宿がわかっていればまだ良いです。
ですが、旅をしながらの場合基本住所不定ですので荷物を受け取るのも不確か。
色校が入る仕事の場合は東京にいるようにしています。
それか長期滞在の拠点を構えます。
機密情報の関係からもカフェでおしゃれに仕事なんてしていない
おしゃれにカフェでMacBookを広げてカタカタ作業したい!!
と思ってフリーランスになりたい人がもしいたら……それはどうなの?って思います。
職種にもよりますが、機密情報管理の観点でもクライアントさんのいる仕事は外に持って行けません。
外で作業することはほとんどありませんが、外で作業する時はブログや個人的に作っているコンテンツ制作をしています。
ちなみに、ソファーやベッドで作業することもあるんですが、その時に重宝しているのがこのアイテム。
長時間使うのは効率悪いのでおすすめしませんが、ちょっとした作業をベッドする時は便利です。
その他のデメリット
時間・場所には当てはまらないその他のデメリットをまとめました。
収入の波がある
今でこそコンスタントに1ヶ月の売上ノルマを達成していますが、フリーランス1年目は本当に波が凄かった。
初めの3ヵ月間は無収入。
かと思えば、月に100万円入った月も……。
収入の波があると、それだけ心も安定しない可能性が高いという事です。
平穏な日々を過ごしたい人は、スキルを磨いてしっかり準備してから独立しましょう。
経理や経営も自分でやる大変さ
会社員時代、お金関係で関わったことがあるのなんて経費精算と請求書くらい。
そんな経理と無関係な人はたくさんいると思います。
やったことのない業務を、フリーランスになったら1人でやらなきゃいけないんですよね。
毎月起こるイベントは『請求書の送付』。
ちなみに私はマネーフォワードを使っています。
会計ソフトなんですが必要な雛形が揃ってるし、請求書と会計ソフトが連動してくれるので帳簿付けが楽になります。
そして、年に1度の大イベントは『確定申告』。
税理士さんに頼めれば良いんですが、フリーランス初年度は外注なんて考えはありませんでした。
できなくもないし、そこにお金を使うのはな……
なんて話もよく聞くので、自分でやることを前提に思っておいた方が良さそうです。
お金がなければ自分で解決しなければいけない法律関係
会社にいた頃は、何か起きても会社が責任をとってくれました。
フリーランスでやっていくということは、そういった責任も全て自分が負うということ。
実際1年目で請求トラブルがありました。
その時は、知り合いの弁護士さんが助けてくれました。
知り合いの弁護士さんがいなかったら……と思うとゾッとします。
自分の身は自分で守らなければいけない
お金関係のトラブルもそうなんですが、フリーランスは何かあったときに助けてくれる人がいません。
助けてくれる人がいないというのは語弊があるかもしれませんが……自分の身代わりになってくれる人はいないし、誰かに身代わりを求める思考でいるのであれば、残念ですが、フリーランスには向いていないと思います。
自分のケツは自分でふく……といったように、自分の行動に責任を持たなければいけません。
クライアントの機材を壊してしまった
といった時に、自分の身を守るために保険に入っておくことは自分でもできること。
請求書の入金先をフリーナンス口座に指定するだけで『あんしん補償』(最大5,000万円まで)が受けられるFREENANCE(フリーナンス)は本当おすすめ。
フリーターと間違われる
フリーランスという言葉がまだ浸透していないからでしょう。
フリーターと間違われます。
おばあちゃんからは「ちゃんと定職につかないの?」なんて聞かれたことも……。
家族に心配はかけたくないですね。
引っ越しに少し手こずりました(社会的信用度なし)
2021年に引っ越しをしたんですが、某大手住宅メーカー賃貸契約に落ちました。
上京して15年。
1度も審査に落ちたことなかったので夢かと思いました。
その後無事引っ越しできました。
審査落ちてからは、提出書類で落とされないために年収UPを目指して頑張ったり、一緒に通帳残高の証明を渡したりとでいつもより気をつかった気がします。
さいごに
『時間・場所にとらわれない』なんて聞いたら、面白そうで仕方ありませんよね。
ですが、その面白い環境を手に入れるためには、自分の頭で考える事が必要不可欠です。
そして、「どうしてフリーランスになりたいのか?」としっかり向き合ってみてください
今の環境を変えたいと思う理由は?
時間に囚われたくない理由は?
場所に囚われたくない理由は?
契約に囚われたくない理由は?
その理由がハッキリしていれば、もしかしたらフリーランスである必要はないかもしれません。
実は働く環境さえ変われば解決する場合もあります。
私の場合、定時あがりができる仕事があったとしても、彼とのすれ違いが解消される訳ではなかったので、家にいて仕事ができるフリーランスという道を選びました。
誰しも、仕事のために生きている訳ではないと思います。
自分の大切にしたいものを大切にできる働き方を見つけてください。
私がフリーランスになった理由をこちらの記事で書いてます。
よかったら私の答え……みてみてください。
-fin-