コラム

私が出会った素敵な人 |仕事も暮らしも楽しむ!! 職人集団を束ねる小島ラベル印刷の代表

インタビュー
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インタビュー・私が出会った素敵な人は、『選択肢を増やして世界を広げる ・失敗談をもっと世の中に』の2つをテーマにインタビューをさせてもらっています。

今回インタビューをさせてもらったのは、シール・ラベル印刷専門の印刷会社『小島ラベル印刷』さんの代表・小島哲也@Kojima_Label)さん。

小島さんとの出会いは実はクラウドソーシングでした。

小島ラベル印刷さんのシール制作でイラストを描いて欲しいとのご依頼。
当時忙しくお断りせざるおえない状況でしたが、その後企画でご一緒する事に!!

印刷所にお邪魔した事で見えてきた、働きやすい環境と従業員に対する想い、仕事に対する想いを語っていただきました。

どこでも働ける自由なフリーランス最高!!

と、思う方もいるかと思います。

私自身フリーランスですがそんな事全然思いません。
会社員には会社員の。
フリーランスにはフリーランスの良さがそれぞれあります。

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もし今働く環境に不満がある人は、「こんな素敵な会社もあるのか!!」と自分の働き方や環境を見直すキッカケになればと思います。

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従業員を第一優先!! 働く人を大切にする事でいい物が生まれる会社

—— 小島さん!! いきなり良いですか!?

小島さん
小島さん

どうしました!?

—— 先ほど工房の方を見学させてもらったじゃないですか!?
働いている人が楽しそうで仕方なかったんですけど……

小島さん
小島さん

そんな風に見えたんですね!! なんだか嬉しいです

私が印刷所に足を踏み入れて一番最初に目に映ったのは働く人の『笑顔』。

そして社長と従業員さんたちがお互いにリスペクトしあっている事が肌で感じられた事への驚きでした。

KOJIMALABEL

—— 今回のインタビュー、ぜひ働き方や経営方針の面で深く掘り下げさせていただければと思います!!
早速ですが、小島さんの考える会社の経営理念とかモットーってあるんですか?

小島さん
小島さん

特に無いんですが、強いて言えば従業員を第一優先に掲げていますね。
その次に自分、その次にお客様です。……我ながらすごい順番ですね。嘘くさいし、語弊がありそうだ……笑

——『従業員を第一優先』は、印刷所を覗かせてもらった時にもう肌で感じました。皆さんとにかく楽しそうに……しかも自由にお仕事されているのを感じましたよ!!
商いにおいて「お客様は神様だ!!」といった、お客様第一が多い中お客様が3番目って面白いですよね!!

小島さん
小島さん

これには理由があって、まずは従業員と自分のモチベーションが高くなければ良い品物とサービスをお客に提供出来ないと考えています。

—— 環境を整える事で、質が後からついてきた感じですね。

小島さん
小島さん

マネジメントって諸説あって、参考にはなりますが、どれが正しいって無いんですよ。会社の規模や、役員の思想で従業員に求めることも変わってきます。
僕の場合は、フランクな仲間を作って賢く仕事をしたい。そんな思いから採用にこだわりました。求人広告ではあえて「具体的にこんな人を募集しています!」という感じにスクリーニングをかけてアナウンスしています。

—— どんなスクリーニングを?

小島さん
小島さん

毎回異なりますが、募集の一例をザックリあげると、
「少人数をまとめる事が出来て、不要な物を捨てるのが好きで、おしゃべりも得意で、わがままで、スパッと判断が出来て、細かい作業が好きな、25〜32歳の人!」とか。

——そんな細かく!!!

小島さん
小島さん

なるべく「ん?これ!自分の事だ!」と思ってくれるように心がけています。適性を曖昧にして「誰でもウェルカム!」にすると応募者数は高くなりますが、不採用が多くなる分応募者を傷つけますし、自分たちの業務も増えるので生産性が悪いんです。

—— 不採用の通知って相性が悪かったとわかりつつも凹みますよね。他に工夫はありますか?

小島さん
小島さん

求人広告では見栄を一切張らないようにしています。
強みや弱点、直近の従業員が辞めた理由や、携わる仕事の詳細から熟練までの説明を、包み隠さずオープンにしています。そうすると面白いことにファンが生まれました。何度もエントリーしてくれる人や、ずっと求人出すのを狙っていた、という反応があったんです。至らない点も伝える事は信用に繋がりますね。

曖昧な物を提示したら曖昧なものしか出来上がらない。
どんな人と仕事をしたいか明確にしているからこそ、「働いている人全員が幸せな状態」を作り出しているような気がしました。

経営理念も行動指針も破棄。自走する職人集団

—— そういえば、先ほど「経営理念は特にない」とおっしゃってましたが、会社の目指す所が共有されない事でモチベーションの差とか生まれないんですか?

小島さん
小島さん

モチベーションは自分で発生させるものです。
人から言われて発生したモチベーションは長続きしません。それを分かっているので、能動的にやってほしいなと思います。

—— 能動的ですか?

小島さん
小島さん

例えば、入社したての新人が「あの大きな案件の管理任せてもらえますか?」と聞いてきたので、「どんどんやりなよ。でも、なぜ?」と聞いたら、「初めから言われた事だけやるつもりで入ってないんで。」との事でした。あぁ、能動的だなと思いました。

—— 募集の段階でどんな人と仕事したいか具体的だからこそそういう人が集まるんですね。
ちなみに小島さんのモチベーションはどこにありますか?

小島さん
小島さん

各持ち場で、実際に手を動かす本人たちが、品質向上や生産性を立場関係なく「あーでもない」「こーでもない」と議論したり、「ココはこうして欲しい」など互いに意思表示をしながら、アップデートしています。それを静観して気持ちよく給料を上げる、それが僕のモチベーションです。
その光景をもっと見たくて、数年前から彼らに権利を委譲し、勝手にやらせています。些細なことにも口出ししません。

—— 権利を委譲!?

小島さん
小島さん

はい。完全に信頼しているので任せています。
意思決定の機会をどれだけ与える ことができるかが個人の成長につながりますし、僕がアレコレ言うと、彼らは受 動態になってしまう。それはだけは避けたかった。 それに僕自身、人の行動をコントロールしたくない、とういう思想が根っこにあります。

—— と言っても、「何も言わない」という訳ではありませんよね?

小島さん
小島さん

「何が正しいか柔軟に考えて行動して」とだけ伝え、あとは彼らに委ねています。 経営理念は会社の都合なので僕の胸にしまい、時代に合わせながら、望むべき方 向に向かわせることが僕の役目なんです。

—— まさに君臨すれども統治せずですね!

小島さん
小島さん

はい。能動的に自走してくれる彼らだから、大量の時間をかけてひねり出した経営 理念も行動指針も破棄しました。
それだけ、スタッフのパフォーマンスが高いんで す。

—— ちなみに従業員さんはどんな風に言ってますか?

小島さん
小島さん

ある一人の従業員は、「みんな別に会社の為に頑張っているのではなく、自分の為に頑張ってる、それが結果として会社の為になっている。自由にやらせてくれてくれるのでこうした理想の状態になっているんだと思う。」そう言ってくれました。
立派に自立していますね。

実はコソッと働いてる従業員さんに「なんで楽しそうに働いてるんですか?」と聞いていた私。

従業員さんは「社長が信頼してくれて任せてくれるから」と笑顔で返してくれました。
普段の仕事や会話からお互いの価値観や考え方のすり合わせがしっかりできているからこそ生まれる安心感がそこには存在してました。

65歳になって定年を迎えても楽しめる人生を

KOJIMA LABEL

—— 小島ラベル印刷さんのサイトをみると、従業員の方のプライベートのお話も出てきますよね!!

小島さん
小島さん

そうなんです!!
今は従業員の人生……つまりライフスタイルを考慮した会社にシフトしています。
生産性を上げて残業を減らし、年間休日も日増やしました。長期休暇も推奨しています。僕も彼らも遠慮せず休みまくっています。

—— 過ごしやすそうですね。なにかエピソードはありますか?

小島さん
小島さん

先日経理の子が、「今日はもうやる事が終わったので帰りますね!社長は注文取ってくださいネ!」といって午前中で颯爽と帰っちゃいました。
私生活と会社の境界線が少しだけ曖昧になったなと思いましたね。良い事です。

—— なんてフラットな関係なんでしょう!!
どうしてそこまで社員のライフスタイルまで気にかけているんですか?

小島さん
小島さん

60〜65歳で定年した際に趣味は1つでも多い方が良いと思うんです。
時間が有り余っていますからね。
そこで今から1つでも多く発見できたらいいなと思い、月1万円の趣味手当を支給しています。

—— 定年後まで構想してるんですか!

小島さん
小島さん

はい。
それ以前にもしこの仕事に飽きてしまったら、次のフィールドを探せばいいと思っています。遠慮せず、「次はここで活躍してみたい!」と教えてもらえれば、その会社に推薦状だって書きます。
一度しかない人生、時間を消費するなら、より都合の良い職場を目指すべきです。

—— 小島さんはなんだかみんなのお父さんみたいですね!!
小島ラベル印刷さんはこの先どんな風になって行きたいですか?

小島さん
小島さん

スタッフにとっては毎日通うこの場所が、たんなる職場ではなくコミュニティになってくれたらいいなと想いながら仕事をしています。
お客からは「変わったやつらが何か面白そうなことをやっているな。」そんな風に思ってもらえる会社にしたいと考えています。

さいごに

なんのために働くのか

仕事に対する誇り、作り出す事が好きだから、生活のため……。
働く理由は人それぞれですよね。

そんな時、会社勤めの人は自分の『働く理由』と会社でそれが『実現可能なのか』をすり合わせた上で仕事をする環境を選ぶ事が、自分の暮らしを豊かにしていく1歩になるのかもしれない……と考えさせられるインタビューになりました。

小島さん、ご協力ありがとうございました。

小島哲也( 小島印刷会社 代表 )

サイト:https://www.kojima-label.co.jp/
Twitter:https://twitter.com/Kojima_Label

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